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『会うたびに「感じのいい人」と言わせる大人の言葉づかい(齋藤孝)』を読んで、曖昧だった知識に気づく。

2022年11月19日

いだゆ

長野県出身。関東圏で働くサラリーマン。
明治大学を卒業後、オンワード樫山、ジョンソン・エンド・ジョンソン等に勤務。
趣味は読書(年間200冊ほど)、旅、犬猫。
【Twitter】@tabihonkoe
【Note】https://note.com/yuki423

「最近の若い者は・・・」、

その昔、ドラマや小説、漫画の中でよく目にしていたセリフだ。

気づいたら、そのセリフを言うような年代に、自分が突入していた。絶望か。

 

若手世代と接していると、「言葉の選び方」に違和感を覚えるシーンが増えてきた。

いや、もちろん上の世代にもそういう人はいるし、自分だってそういう時もあるんだろうけど、最近如実に増えてきた、と感じる。

 

それはおそらく、「テキストベースのコミュニケーション」の比重が高い社会になってきた、ということも関係しているのだろう。

表情やジェスチャー、声のトーンなど、「言葉」以外の要素も多くを占める対面のコミュニケーションと違い、テキストベースのコミュニケーションは、文字通り「言葉」のみで構成されるからだ。

 

そんなことを感じている今日この頃だからか、書棚の中で本書が目に止まり、読み返してみた。

やっぱり、まだまだ自分も勉強不足だな、と感じた。

 

曖昧だった知識

例えば、以下のことなどは知識として曖昧だった。

・「珠玉」は本来、小さなものをほめる時の言葉。

・「力不足」は、自分の力が足りなくてうまくやることができない場合。

「役不足」は能力に比べて与えられた役どころが十分でない場合。

・放っておくなら「なおざり」、いい加減なら「おざなり」。

・「破天荒」は「今までできなかったことを初めて成し遂げること」。

・「つかぬこと」の「つかぬ」は「付かぬ」で、それまでの話とは関係のないこと。

・「つつがなく」の「つつが」は、病気や災難のこと。

・「やぶさかでない」は、「仕方なくする」ではなく、「〜する努力を惜しまない、喜んでする」の意味。

・「うがった見方」は「物事の本質をとらえようとする鋭い見方」が正しい意味。

・「ご教授」は、学問や技芸を教えること。一般的に何かを教えて欲しいという時は「ご教示」がふさわしい。

 

まとめ

「そんな細かいことを気にするよりも、1秒でも早く書類作成やメール送信をする方が有用だ」

そういう主張もあるだろう。仕事の面では一理あるとも思う。

 

それでもやはり、「正しく」「美しく」「伝わりやすい」日本語でコミュニケーションを取ることができたら素敵だな、と思う。

日本語は、たとえば助詞のたった1文字が変わるだけで、大きく意味や印象が変わってしまう、とても趣の深い言語だからだ。

 

「これからの社会のコミュニケーション」について考えさせられる一冊でした。

 

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