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世界最強の言葉とは:『「ありがとう」の教科書/武田双雲』

2025年10月22日

いだゆ

関東圏で働く40代前半サラリーマン|HSPだけど大企業を渡り歩いてサイドFIRE目前|明治大学卒業|1児のパパで育休経験者|趣味は読書(年間200冊ほど)、旅、育児
【Twitter】@tabihonkoe
【Note】https://note.com/yuki423

1.この世で最も強い言葉


以前、こんな話を聞いたことがある。
世界的な音響研究所で、最も強いエネルギーを持つ言葉を調べたところ、日本語の「ありがとう」が1位だった、というものだ。

その話を聞いてから、自分も意識して使うようになったが、それ以来、仕事がうまくいったり、人間関係も円滑になったように思う。

そんな実体験があったからだろうか、何かのきっかけで偶然、この本の存在を知ることができた。
結論から言うと、めちゃくちゃ良い本だった。
自分の実体験のメカニズムがわかったような気がしたし、何よりも、読んでいて心が温かくなり、ポジティブな気持ちになれた。

2.珠玉の一文たち

本書を通して私があなたに伝えたいのは、「何もしてもらっていない時。つまり〈あなたが最初に〉感謝をしましょう」ということです。最初に感謝をすることで、不思議とあなたには、また感謝したくなるような現象が起こり始めるのです。

感謝は技術です。使い方を知りさえすれば、あなたが今から見る世界はまったく違ったものになります。そして、あなたに起こる現象や、集まってくる人が変わります。感謝の技術を身につけるだけで、人生は大きく変わるのです。

人は「言葉→脳→行動」という順番で動き、あなたの言葉があなたの行動を決めています。「はじめに言葉ありき」なのです。

ワクワクする出来事が起きたからワクワクするのではなく、「ワクワク」と言葉にするから、ワクワクする未来がやってくるのです。

良い未来に進みたいなら、良い言葉を使う。
感謝にあふれた人生に進みたいなら、感謝を口にする。

「先出し感謝」をしよう。

私は初対面の時こそ、相手と出会えたことへの感謝を、大げさなくらい心から伝えるようにしています。ある統計によると、人が一生のうちで何らかの接点を持つ人の数は、約3万人と言われています。世界の人口は約70億人なので、0.000004%の確率です。こうした事実を知ると、出会えたことが奇跡であることがわかります。

良い関係性を築くことができれば、トラブルは生まれにくくなります。挨拶ひとつで、今後の関係性が変わります。そのためには、あなたから先に感謝をすることが大事です。

人間関係とはエネルギーの交換です。良いエネルギーを発したら、良いエネルギーが返ってきますし、ネガティブなエネルギーを発したら、ネガティブなエネルギーが返ってきます。

感謝というエネルギーは強いです。あなたが先出しで感謝すればするほど、感謝したくなるできごとが増えることを実感するでしょう。

自分を好きになる最も簡単な方法があります。それが「自分に感謝をする」ことです。ポイントは、1日1回でいいので、鏡に映った自分に手を合わせながら「ありがとう」と言うこと。

家のいたるところでも手を合わせるようにすると、日常がガラッと変わります。

神社に行くと、穏やかな気持ちになるという人も多いでしょう。自然とノイズが消えて穏やかな波動に包まれる理由は、「手を合わせる」「礼をする」という丁寧な所作をすることで呼吸が深くなり、そこにいる全ての人の「気」が整うからです。私は神社が好きでよく足を運びます。

「今あるものに感謝をする」ということを意識してみると、面白いほど体調が良くなり、炎症も消えていくことを体感したのです。

あなたにもしもピンチが襲ってきたら、そのピンチを多面的に楽しみながら見るゲームをしましょう。すると、そこには大きなチャンスが潜んでいることに気づくはずです。

「今日という二度と戻らない1日を、ていねいに味わい尽くしましょう」

大事なのは、今あるものに気づき、それに感謝をすることです。

たとえば、好きなものを食べて「おいしい!」と感じた時や、子どもの顔を見て「かわいいなぁ」と思った時など、あなたの心が動いた瞬間に感謝をすることから始めてみましょう。

感謝する時間は、3秒程度でかまいません。意識して「ありがとう」や「ありがたい」と口にするようにしましょう。

あなたが幸せを感じた瞬間に感謝をするクセをつけることが、「感謝力」を上げる練習になります。

「早くB地点に行かなきゃ」と思うことは、未来に意識が向き、今を生きていない状態と言えます。B地点に辿り着くまでの過程を苦痛ととるか、感謝ととるか、どちらを選んでも「髪が乾く」というゴールは一緒です。であれば、髪を乾かすたびに「早く終わらないかなぁ」とイライラしながら行うより、感謝をしながら楽しんだ方がいいことに気づいたのです。

「聖なる〇〇」という言葉は、どんなものでも感謝に変化させる魔法の言葉です。ドライヤーであれば「聖なるドライヤー」「聖なる温風」と言葉にすると、一瞬でドライヤーに対しての印象が変わります。

あなたが普段よく使うアイテムに「聖なる」とつけてみてください。家事をする時も、「聖なる掃除機」「聖なる包丁」と口にすると、今まで面倒くさいと思っていた気持ちが消え、感動と感謝が生まれてきます。同じことをイライラしながらやるのと、感謝しながらやるのでは、仕上がりにも差が出ます。

まずは、あなたがいつも「面倒くさい」と思うことを探してください。そして、その物事に「聖なる」という言葉をつけてみましょう。すると、新しい視点や解釈が生まれ、今まで抱いていた面倒くさいという気持ちが無くなります。

感動の言葉が増えると、あなたの脳にその言葉が刷り込まれ、あらゆるものごとへの感謝が生まれやすくなります。

「自分を批判してくる人は、自分にとって嫌な奴であることに間違いない。だったら、その人のことを思い出している時間がもったいないと思わない?私はどんなにバッシングされても、その人のために自分の時間を割くことは絶対にしない」(秋元康)

嫌な人のことを考えるのは、時間とエネルギーのムダです。

自分の機嫌を取れるのは、自分しかいません。

あなたが許せない人と離れないのは、そこに生死を揺るがす危機感を抱いていないからです。であれば、あなたが享受しているメリットに感謝をしましょう。

感謝の反対は「当たり前」。

もしあなたが、「思うような結果が出せない」「何もかもうまくいかない」と思うことが多いなら、周りに対して感謝の気持ちを忘れている可能性が高いです。

一度、まわりに対する意識を「ありがたい」という視点で見渡してみてください。

あなたがうまくいかないのは、あなたの実力がないわけでも、努力が足りないわけでもありません。ただ、感謝することを忘れているだけなのです。

私がNTTで働いていた時、営業成績でトップを収めていた時期がありました。当時、周りの人たちは会社に不満ばかりを言っていたのですが、私は入社したばかりの新人だったこともあり、「この会社で働かせてもらい、さらにはお金ももらえるなんて、ありがたいなぁ」と心から思っていました。

比較することでわかる相手との差異に感謝できたら、人間関係の悩みはすべて消えます。世の中の離婚の原因の9割は、価値観の違いから来るものです。しかし、価値観の違いにお互いが感謝し合うことができたら、離婚率はグッと下がるでしょう。

同じような感覚を持つ人といつも一緒にいては、新しい発想は生まれません。色々な人の話を聞くから、思考の幅が広がります。

「私とは合わない」と思う人こそ、あなたにない発想や思考を見つけてくれる貴重な人なのです。

一流と呼ばれる人ほど傲慢さはなく、感謝力が高いという共通点があります。

相手が誰であれ、見境なく感謝しましょう。感謝をすればするほど、あなた自身が幸せになることを実感できます。

「和顔(わげん・口角を上げた和やかな顔)」でいると、相手だけでなく、自分の気持ちも穏やかになります。

楽しいから笑顔になるのではなく、笑顔になるから楽しいのです。だからこそ、いつも「和顔」でいることが大切なのです。

穏やかな人は穏やかな人を引き寄せます。いつも穏やかな気持ちでいたいなら、和顔でいること。あなたの表情が柔らかいと、周りの人も自然とあたたかい表情になります。穏やかな存在でいられることこそ、感謝し合える関係の土台となります。

体験に投資をしましょう。高級バッグを買っても、手に入れた時のときめきは数ヶ月で消えてしまいますが、感動体験はずっと忘れずに、心を満たす材料になってくれます。

「今までやったことのない経験」をしましょう。例えば、読んだことのない作家さんの本を買ってみたり、行ったことのない場所を散歩してみたり、これまで興味がなかったジャンルの映画を観たりと、初体験のことをしてみてください。

人体実験を続けて20年以上の月日が過ぎましたが、「感謝している状態」が最も良質で最大のエネルギーを発することができると、改めて実感しています。

感謝の気持ちで書に向き合うと、なぜか疲れません。

あなたが今見ている当たり前の世界を、一度疑ってみてください。これが今ここに存在することは、当たり前のことなのか?そういう視点で見ると、全ての「当たり前」が「ありがとう」に変化します。

感謝は、普通に生活していたら忘れてしまいます。そうならないためにも、意図して、感謝する時間を作ることが大切です。そのために、あなた独自のアクションを決めるといいでしょう。

私は、寝る前に妻と子どもの寝顔に手を合わせます。手を合わせることで、「生まれてきてくれてありがとう」「いつも元気でいてくれてありがとう」「私と出会ってくれてありがとう」という気持ちになります。

また、食事や掃除など、何かを始める時も手を合わせます。

感謝を忘れないためには、「感謝=〇〇をする」という、オリジナルのアクションがあると感謝しやすくなります。たとえば「ありがとうと言いながら3秒目を閉じる」とか「手を合わせて〈感謝、感謝、感謝〉と3回繰り返す」など。

何かを手放す時こそ、感謝することが大事です。感謝をしながら手放した先には、手放したものよりも大きなエネルギーが新しいカタチで戻ってくることを実感するはずです。

私はウンチを流す時「ありがとう」と手を合わせて感謝をします。自分でウンチを排泄できることは、健康だということを証明してくれるありがたい存在だからです。

「あれから1週間、丁寧にゆっくりとゴミを捨ててみました。すると、この缶ビールを一緒に飲んだ友達や、このラベルを作るために会議をした人たちへの感謝がわいてきました」
「ゴミを丁寧に出しただけなのに、ゴミへの意識が変わりました。地球環境やSDGsに貢献したいと思うようになりました」
普段、当たり前のように行っていることを丁寧にするだけで、感謝が生まれる。

「ていねい」は、「ありがとう」に気づくスイッチ。

例えば、タオルで顔を拭くという行為を、ゆっくりしてみてください。普段はパパっと拭くだけの行為を、2〜3倍の時間をかけて、行ってみましょう。すると、タオルの肌触りや香り、吸収力の素晴らしさに気づき、タオルに対して感謝の気持ちが生まれるはずです。

また、着替える、身体を洗う、料理をするなど、あなたが普段何も考えずにしていることをゆっくりと行ってみてください。それがいかに素晴らしいものだと気づき、感動すると同時に、感謝が生まれてくるはずです。

感謝は、日常の中に隠れた宝です。だからこそ、自分から探さなければ見つけることができません。そして、感謝という宝を見つければ見つけるほど、豊かで幸せな人生を歩むことができます。

あなたが宝物を探しやすいように、SNSを使い、「今日、何に一番感謝したか」を投稿してみましょう。

感謝を発信していると、同じ波動を持った人が自然と集まってきます。

私は数年前から「感謝日記」を書いています。夜寝る前、「今日、何に感謝したか」を考え、それに対して「どう感謝できたか」を日記のように書くことが日課となっています。

たとえば、
・子どもと公園に行って遊んだ。家族みんなが健康であることに感謝します。
・今日はとても寒かった。寝る時に身体を温めてくれる布団に感謝します。
このように、その日の出来事に合わせて感謝の理由を書きます。

今こうして生きていること自体がすでにスペシャルでハッピーです。特別なことがない日こそ、感謝に気づきましょう。そこに気づくためにも、夜、感謝日記を書くことをおすすめします。

たとえば、「割り箸」「醤油」「ティッシュ」など、普段は無意識に使っているアイテムを紙に書き、感謝という視点で見ます。すると、その多くのアイテムが「これがなくては困る!」と断言できるほど、便利でこの世になくてはならないものだと気づきます。

家族、友達、仕事でお会いする人、さらに食べ物から始まり、地球や宇宙など、あなたがふっと思いついたものに対して、どこをどう感謝するかをメモしてみましょう。

呼吸が狂うと、気が乱れます。「息」という漢字が「自分の心」と書くのはこうした理由があるから。

常に呼吸を整え、自ら良い「気」を作り出しましょう。といっても、難しいことではありません。ゆっくり息を吐くだけで、呼吸は整います。

その際、「祝福を吸い込んで、感謝を吐き出す」というイメージを持ちましょう。置かれている環境や、周りにある物事に祝福をし、それに対して「ありがとう」という気持ちを込めて息を吐きましょう。

質の良い眠りのためにも、寝る前に感謝することが効果的です。私は夜寝る前、「父、母、祖父、祖母」の顔を思い浮かべ、「ありがとう」と言いながら手を合わせます。

6人に感謝をした後は、家族や今日会った人の顔を思い浮かべ、同じように感謝の言葉を口に出して言ってみましょう。この時、感謝する対象は人でなくてもいいです。タオルとかコインパーキング、書道教室や会社、缶コーヒー、爪切りなど何でもOKです。思いついたものに深く感謝をしましょう。

感謝の気持ちで眠ると、起きてすぐ目が見えることにすら感動してしまいます。

感謝で寝て、感謝で起きましょう。そんな1日の積み重ねが、素晴らしい人生を歩む一歩となります。

たった6文字でこれだけ多くの人に感謝することができる言葉は、他にありません。「いただきます」は、たくさんの人に感謝できるチャンスです。食事の際は忘れずに、心を込めて笑顔で言う習慣をつけましょう。

私は掃除を「神事」だと思ってしています。例えば、洗い物をする時も「ありがとう」「ありがたい」「感謝」などと口にしながらすると、スポンジや洗剤、また水道をひねれば綺麗な水が出てくることにも感動してしまいます。

洗濯をする際も、ボタン1つで洗浄から脱水、乾燥までしてくれることに感動しますし、洗濯物を干す時も、太陽のあたたかさや風の匂いを嗅ぐと嬉しくなります。それほど掃除にはたくさんのエネルギーと感謝が溢れています。

多くの人は、パソコンが壊れないと、そのありがたさに気がつきません。

いなくなってから相手の大切さに気づくのは、普段から相手に対して感謝する気持ちが足りていない証拠です。

あなたはすでに、たくさんの願いを叶えることができて、今ここに存在しています。

感謝は、倍になって返ってくるという特徴があります。

そもそも、感謝とは「与える」ものではなく「気づく」ものです。あなたがいる場所、目の前にある物事や人に対して、「ありがとう」を見つけるというゲーム感覚で、感謝に気づいてくださいね。

「感謝すると、うまくいく」というのは、自然の摂理です。最初は「フェイク感謝」でも、それを続けることで、必ず本物の感謝になります。

「フェイク感謝」を続けると、あなたの感謝の筋肉がつき、感謝力を上げる大きな手助けとなります。

感情の全ては「思い込み」でできている。だからこそ、あなた次第でいつでも変えることができます。

まずは自分の感情に気づき、感謝というチャンネルに切り替える回数を増やしましょう。それが感謝力を高め、いつでも幸せを感じるコツになります。

「感謝」の反対は「当たり前」。あなたが当たり前にあると認識している物事へ意識を持ち、そこに感謝をしましょう。

今こうして本を読んでいるという現実も、あなたには目があり、手があり、字が読めるからできることです。世の中には、それができない人もたくさんいます。そう思うと、自分に感謝がわいてくるはずです。

先人たちは、未来を先取りして感謝してしまうことが、現在を変えることになると知っていたのです。これを「予祝」と呼ぶそうです。

現在あなたが苦しい状況にいるなら、困難を乗り越えた先の未来を想像し、そこに感謝をしてみましょう。すると、あなたが思い描く未来がコンフォートゾーンになり、今の現実を超え、理想の未来を生きることができるようになります。

人は、一度に一つの感情しか抱けません。「不満」と「感謝」を同時に抱くことはできないのです。であれば、「感謝」を抱く方が良いと思いませんか。

先に感謝する→だから良いことがある!

人は「欲しがる人」と「ありがとうの人」の2つのタイプに分かれます。「ありがとうの人」は、常に感謝に意識が向いているため、頑張らなくても自然と夢や目的を達成しています。

夢を実現させたい、成功したいと思うなら、がんばるのではなく、感謝することです。

未来に願望を持つことと、未来に感謝をすることは全く次元が異なります。期待や願望には傲慢が隠れていますが、感謝にはその感情がありません。だから、人が持つ感情の中で、感謝は最も高次元なエネルギーなのです。

日本は世界から見ても平和な国です。突然、銃で撃たれることもないし、爆弾から逃げ回る必要もありません。恐怖や不安を抱えながら生きる必要がないことに、まずは感謝ですよね。

歩く速度を落とすことを意識しましょう。時間の流れが変わり、見えなかったものが見えてきます。例えば、いつも急いで歩いている道を2倍の時間をかけて歩いてみましょう。すると、
「こんな所に、こんなお店があったのか」
「この道に、こんな花が咲いていたのか」
など、必ず新しい気づきがあります。それが、あなたの人生を豊かにするきっかけとなります。

私の生徒さんの中に、「空がこんなにも青いと気づくのに20年かかった」と言った人がいました。彼はいつも仕事で闘っていたようですが、ゆっくりとした所作を心がけたところ、風景一つを楽しめるようになったとのこと。

彼のように、競争という世界から降りた人は、途端に見える世界が変わってきます。景色に色味が加わると、美しい感謝の世界が広がります。

感謝の反対は「当たり前」と言いましたが、人の脳は元の快適な場所にとどまろうという「恒常性機能」があるため、放っておくとすぐに「当たり前」に戻ってしまいます。だからこそ、普段から意図して感謝モードに切り替えることが必要です。

私は普段から、コンビニや高速道路の料金所など、お礼を伝えなくても成立してしまうシーンこそ、最高の「ありがとう」を伝えるよう意識しています。

たとえば、食事を作ってくれる奥さんに対して、あなたはどれだけの感謝を伝えているでしょうか?

私は奥さんに「ありがとう」を言う瞬間をいつも見計らっています。

「当たり前」に戻ってしまわないためにも、普段から「当たり前リスト」を作っておく。
・家があって、あたたかい布団で眠れること
・自分の口で食事ができ、自分で排泄できること
・遠くまで見える目があること
・仕事があり、お金をもらえること

彼女(近藤麻理恵さん)から発する言葉には、「感謝」が溢れていた。「片づけ+感謝」という新しい概念をつくり出した彼女は、世界中に偉大な功績を残し、今では「千利休に匹敵する功績を残すのではないか」とも言われています。

成功していて、かつ、いつも幸せそうなこの2人(近藤麻理恵さんと永松茂久さん)には共通点があります。自分の成功だけではなく、他人の成功や幸せを心から願っていることです。

承認欲求を満たしても、それが自己肯定感には直結しません。承認欲求には限りがないからです。

自己肯定感を上げるのは、他人の評価ではありません。自分を自分で認めてあげること。それが自己肯定感を上げる近道です。

自分を認めてあげるためには、「私はすでに素晴らしい世界にいて、幸せな環境で生かされている」ということに気づくことです。

「自分なんてまだまだ」という言葉は、たとえ建前でそう口にしていたとしても、その言葉はあなたの潜在意識に刻み込まれてしまい、心が満たされないまま人生を終えてしまいます。

私は「おかげさま」という言葉が大好きです。普段は他人に向けて使う言葉です。これをあえて、自分に言いましょう。すると、自然と自分へ感謝することができます。

自分自身に心から感謝できるようになれば、あなたの人生には良いことばかりが降り注ぐようになるでしょう。

ネガティブ感情に苛まれてしまった時、その感情の奥にあるポジティブを探してみてください。そのメリットを認識することができたら、自然と不満は減るでしょう。さらには、感謝の気持ちが湧いてくるかもしれません。

物事は全て捉え方です。その出来事に、意味づけをしているのはあなたです。だからこそ、真っ先に感謝という感情を選びましょう。

たとえば病気になったとしても、「身体を休ませる期間をくれてありがとう」とか、「病気を感知するセンサーが働いたことに感謝しよう」などと思えば、感謝が湧いてきます。

それならばと、人に対してだけではなく、モノに対しても気軽な気持ちで「ありがとう」を言うことにしました。するといつの間にか「ありがたいなぁ」が口ぐせとなり、それからは何を見ても反射的に感謝できるようになっていました。

たとえその物事に感謝をしていなくても、「ありがたい」と先に口にすることで、脳が「なぜ、ありがたいのか」という理由を探し出すことにも気づきました。

たとえば、仕事で嫌なことを言われた時、まずは「ありがたい」と口にすると、「あの人は、私にやる気を出させるために、あんな言葉を言ってくれたのか」とか「この出来事が起きたのは、私が初心を忘れていたからなのかも」と気づかされます。こうした気づきの積み重ねが、感謝力を上げる練習となりました。

もしあなたが今つらい環境にいたり、関わる人たちと感謝し合えない関係性であるならば、まずは独り言のように「ありがたい」と口にしてみてください。すると、脳は自動的に感謝の理由を探してくれます。

目の前の世界は、あなたの心が決めています。あなたが幸せだと思えば、幸せなことが起こり、幸せな人生がつくられます。あなたの人生を決めるのは、あなたの感情と言葉が源なのです。

幸せは遠くにあるものではありません。あなたの目の前にありすぎて、見えていないのです。だからこそ、今ある感謝に気づくのです。あなたが永遠の幸せを感じ続けるためには、感謝し続けること以外に答えはありません。

自分の「感情」と「言葉」が人生をつくる。

あなたとあなたの周りにいる人みんなを幸せにする方法は、成功するとか、お金持ちになるということではありません。目の前にある物事に感謝をすること、これが結論です。

3.まとめ


今こうやってメモを読み返してみても、日常の様々なことに感謝の気持が湧いてきて、とてもポジティブな気持ちになることができた。
これからも折に触れて読み返していきたい、そんな名著だと思います。

『「ありがとう」の教科書/武田双雲』

Kindle Unlimitedでも読める(2025年10月18日現在)みたいです。
月額980円で約500万冊が読み放題。おすすめです。

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